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東京都・世田谷区成城(大蔵運動公園脇)
トップページ > 見聞録 > 『七人の侍』-黒澤明監督に敬意を表して(その7-1)


砧(きぬた)・大蔵(東京都世田谷区・成城)①

『七人の侍』-黒澤明監督に敬意を表して(その7)(見聞録のタイトルは『七人の侍』-ロケ地を訪ねる
(その7))では、東京都世田谷区・成城を取り上げます。

いよいよ、『七人の侍』のロケ地巡りも今回の「その7」で最終回となります。

『七人の侍』の主要な舞台となる山間の村は、これまでに取り上げてきた通り、静岡県東部と神奈川
県・箱根にロケ地があった訳ですが、主要な場面を収録する場所は東宝株式会社のある東京都世田谷
区成城のスタジオと、しばしば「農場オープン」と呼ばれた野外セット(オープンセット)である、と
いえるでしょう。

そして、静岡県東部地区の村の各所での収録場面と、「農場オープン」との場面が無理なく繋がるよう
に、「農場オープン」に作ったセットと同じものを静岡県東部のロケ地にも建設した為、製作費も大き
くなった、といえる面はあると思います。

屋外ロケは天候に左右されるため、もしも「農場オープン」での収録を優先すれば静岡県東部のロケは
それに合わせなくてはならないし、静岡県東部のロケ地の天候を優先すれば「農場オープン」での天候
が同じ日に収録する必要があります。

[水神の森と祠-村の北-]

さて、ここ世田谷区成城には、村の北側にあるとされる「水神の森」のロケ地があります。利吉として
劇中に登場した土屋 嘉男の著書である『クロサワさーん! 黒澤明との素晴らしき日々』(新潮文庫・刊)
によれば、「今もよく探せば江戸時代の頃からの小さな水神の祠がある。(大蔵)団地の住人でも知らない
と思う」と書いています(「喧嘩も才能のうち」の節に)。

実際に近隣に住んでいる人たちが良く知らない場所を、東京都在住ではない報告者のU.M.が探し出せるの
か、とも考えたのですが、都合5回ほど成城に通い、ようやくその場所を突き止めました。本コラムの、
トップ画像(カスタムメイン画像)と2番目の画像がそれです。大蔵団地の、南側にある「世田谷区大蔵運動
公園」脇の水路付近にひっそりと建てられていました。

映画の中では、水神の祠に鳥居は映っていないので、恐らく映画の収録後のある時点で鳥居が設置された
のだと筆者は考えています。



この様に、大蔵団地からは外れた場所にあり、清水の流れる水路が伸びていて、その祠の脇を流れていま
した。まさに、「水神の森」(森も運動公園脇に残っている)でした。



上の画像の位置から数歩程度南に歩いた場所から撮った水神の祠の鳥居です。この鳥居をくぐるには、
大抵の成人は姿勢をかがめないと無理です。

この付近は東京都内の銘水の場所として紹介されることもあるようで、大蔵団地の脇には清水が湧く
様子を見ながら憩えるような設備も設えられています。

ここから10mほど西に行くと、仙川(せんがわ)が流れています。この仙川が、『七人の侍』において
は収録場所としても、また別の理由からも映画の収録には欠かせない重要な意味がありました。



仙川にかかる橋から見返した、水神の森がある場所を撮った画像です。画像中央に写る街灯の奥が、水神
の祠がある辺りです。

この仙川の上流に、七人の侍と村人たち、そして野武士たちが本格的に決戦の火花を散らすことになった
舞台となったロケ地がありました。



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