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公益財団法人 国際文化交友会 月光天文台

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★学びの小部屋-2018

 (1)「古星図、古星表の未知天体の解明」 〔トピックス〕 2月   (2)「お化け」で「ユーレイ」をキャッチ  3月10日
 (3)オーロラの色                        (4)地球の重さ


    ★地球の重さ
 

 地球の重さ

 

 地球は重くなっている?

 地球には毎年4万トンのチリが宇宙から降ってきていることが、最近分かったそうです。すると地球の重量は年々増えているかというと、実際は逆に減っている。おもな原因は水素とヘリウム。こうした軽い元素は上空に昇り、ついに引力を振り切って宇宙へ流れ出る。水素は毎年95000トン、ヘリウムは約1600トンも流失しているという。さらに地球内部で放射性元素が崩壊し、質量が熱エネルギーにかわっている。このとき失われる重さが毎年16トンとされる。合計約97000トン。差し引きすると毎年約6万トンの質量が地球から失われていることになる。

 

 でも大丈夫。地球の質量はおよそ60万トンの1億倍のさらに1億倍(6×10の21乗トン)もあるので、失われる質量の割合はごく微量で、地球がなくなる心配はない。





    ★オーロラの色      5月19日
  

・オーロラの色

 

 太陽から放出された荷電粒子が地球に到達し、地球の磁気圏によって南北の両極に流れ込んで上空の大気が発光する現象がオーロラです。荷電粒子はプラズマとも呼ばれ、その太陽からの流れは太陽風ともいわれます。太陽風は、地球の磁気(地磁気)によって作られた磁気圏(かつてバン・アレン帯とも呼ばれた)がバリアとなって直接地上には届かず、極域に流れます。荷電粒子の流れなので一種の電流ですね。そこで地球の大気に衝突して発光するわけです。

オーロラが光る高さの地上100キロ付近は、大気の状態が地上とはやや異なっています。空気の成分はおおまかに窒素が80%、酸素が20%といわれますが、地上100キロでは酸素が主成分となっています。緑色のオーロラは、この酸素によって発光しているものです。酸素原子がエネルギーをもらった状態(励起)になり、決まった波長の光を出してもとの状態に戻ります。この酸素の出す光が緑色なのです。

 100キロよりさらに高いエリアでは、やはり酸素原子がより低いエネルギーで励起し、赤い色のオーロラを発生させます。

 

窒素分子は、より高いエネルギーでようやく発光し青や紫の光を出します。高さは緑のオーロラより低い空になります。窒素分子による発光はバンド発光ともいわれ、青だけでなくピンクに近い色まで様々な輝線を放ちます。

 

 水素の大気が主成分の木星や土星のオーロラはピンク色のオーロラとなります。酸素は酸化物や氷の状態で宇宙に広く存在しますが、気体の状態で存在するのは現在、地球だけです。地球以外の惑星で緑色のオーロラは見られません。オーロラの緑色は生命にあふれた地球独自の色といえるでしょう。

 

 ちなみに彗星の核の緑の色は、炭素原子が2つくっついたC2、あるいは窒素と炭素の結びついた窒化炭素(CN)の色だそうです。

 




 
  (2)「お化け」で「ユーレイ」をキャッチ  3月10日    

 koudensi-b・20インチ光電子増倍管/浜松ホトニクス製
 ★月光天文台・コスモワールド

  月光天文台の3階・コスモワールド展示室には、口径20インチ(50センチ)の光電子増倍管が展示されています。これは浜松ホトニクスが作った光電子増倍管です。最初、製作を依頼されたときには直径60センチだったのですが、これは1個1個、職人さんが吹きガラスで作るそうです。とても60センチは無理だというので50センチになったそうです。
  普通の電球は直径10センチほどで、電気を光に変えます。この光電子増倍管は、直径50センチでかすかな光をキャッチし、電気の信号に変える光センサーです。どのくらいの感度かというと、真っ暗闇の夜、月の上で懐中電灯をつけるとわかるそうです。大きさでいえば「電球のお化け」ですね。
  この光電子増倍管が1万1000本以上使われているのが、岐阜県の神岡鉱山の地下にある「スーパーカミオカンデ」という装置です。神岡鉱山の地下1000メートルに、直径約40メートル、深さ約40メートルの円筒形の水槽を作り、5万トンの水をため、床、壁、天井にこの光電子増倍管を据え付けます。この水槽タンクに幽霊粒子といわれる「ニュートリノ」が飛び込んでくると、たまに青白い光(チェレンコフ光)が出ることがあります。この光を光電子増倍管でとらえると、どちらからどちらへニュートリノが飛んだかわかるそうです。

 ニュートリノは、ほとんどのものと反応しない極微の粒子で、地球が何個あっても通り抜けるというので「幽霊粒子」ともいわれます。ニュートリノにとって、宇宙はスカスカの空っぽに見えるでしょう。
 「幽霊粒子・ニュートリノを電球のお化け・光電子増倍管で捉える」。つまりユウレイをお化けでキャッチする!、ことをやっているわけです。物理学の最前線、普通の人にはずいぶん遠い世界になっています。

 でもこの光電子増倍管による観測から、2人の日本人〔小柴昌俊氏(2002)と梶田隆章氏(2015)〕がノーベル物理学賞を受賞しています。



  

 
(1)Claricfiation of unknown phenomena using historical star catalogues and charts
      「古星図、古星表の未知天体の解明」

     UNESCO International Conference           
   ”Astronomical Heritage of the Middle East”

          ユネスコ国際会議
         2017年11月13-17日

     < 国際会議公式ウェブページはこちら >

    藤原智子博士:所属 日本スペースガード協会観測員、国際文化交友会評議員
    平井正則博士:所属 月光天文台名誉台長

 arumenia-1 ・国際会議の会場となったアルメニア科学アカデミー
 armenia-2 ・ビュラカン天体物理学観測所/アルメニア
 ★資料:国際研究会での講演発表の概要
 Claricfiation of unknown phenomena using historical star catalogues and charts

      Tomoko Fujiwara1 and Masanori Hirai2

 1 Japan Spaceguard Association, Bisei  Spaceguard Center,
  1716-3, Okura, Bisei-cho, Ibara, Okayama 714-1411, Japan

 2 Gekko Observatory / Fukuoka University of Education

 Abstract.
 In all ages, human beings have been trying hard to know
 astronomical phenomena to understand what the Universe is,
 where we are in and  what we are.
 With the assistance of large telescopes, satellites or
 explorers, we are getting closer to the horizon of the Universe.
 However, even with instruments using the most advanced technologies,
 we can never touch any phenomena that have already passed or have very
 long-term variability. Only surviving historical records have a
 possibility to tell us situations of each star of their times. In
 order to inspect stellar magnitudes of earlier eras and found unknown
 phenomena, we referred to historical star catalogues (Ptolemy’s ‘
 Almagest’ etc.) and charts kept in libraries all over the world. In
 this paper, we present historical records of stars and show possible
 long-term variability and unknown objects found by the analysis of
 these historical data.

      


                        以上

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