* 今さらながら、天文用語を解説してみました。
2006年7月作成
月光天文台
用語 ヨミ 英語・ヨミ 解 説 日の出・日の入 ヒノデ・ヒノイリ sunrise・sunset
サンライズ・サンセット日の出没時刻は、太陽の上端が水平線(地平線)に接した瞬間です。 月の出・月の入 ツキノデ・ツキノイリ moonrise・moonset
ムーンライズ・ムーンセット月の出没時刻は、月の中心が水平線(地平線)に接した瞬間です。 順行 ジュンコウ prograde motion・プログレイド モーション 惑星などが、背景の星空に対して西から東へ動く運動です。 逆行 ギャッコウ retrograde motion・レトログレイド モーション 惑星などが、背景の星空に対して東から西へ動く運動です。 留 リュウ stationary・ステーショナリイ 地球から他の惑星を見た場合、背景の星空に対して西から東へ動く順行と、逆に動く逆行の2つの状態があり、こうした動きの境界などで、東西方向の動きが止まって見えるとき。 衝 ショウ opposition・オポジション 2つの天体が、地球から見て反対方向に位置すること。ふつう1つの天体を太陽とし、その場合は外惑星にのみ起き、「火星が衝」などと用います。太陽と衝になった天体は、日没頃地平線より昇り、真夜中に最も高くなり観測好期となります。 合 ゴウ conjunction・コンジャンクション 2つの天体が、地球から見て同じ方向に位置すること。一方を太陽としたときは、「火星が合」などと用います。太陽と合の場合、太陽とともに出没するので、夜間に観測することはできません。 内合 ナイゴウ inferior conjunction・インフェリオ コンジャンクション 地球より内側の軌道を持つ水星・金星が、太陽の手前で合になった現象。 外合 ガイゴウ superior conjunction・スペリオル コンジャンクション 地球より内側の軌道を持つ水星・金星が、太陽の向こう側で合になった現象。 東矩 トウク eastern quadrature・イースタン クオドレーター 太陽の東に90°離れた配置。東矩の天体は、宵の空に出ています。 西矩 セイク western quadrature・ウエスタン クオドレーター 太陽の西に90°離れた配置。西矩の天体は、明けの空に出ています。 離角 リカク elongation・エロンゲィション 球面天文学では、2つの点の離れている度合いを角度で表します。度(°)分(′)秒(″)。 東方最大離角 トウホウサイダイリカク greatest eastern elongation・グレーテスト イースタン エロンゲィション 内惑星(水星、金星)が、内合の前に太陽の東に最も離れて見える現象。宵の西空に見えます。 西方最大離角 セイホウサイダイリカク greatest western elongation・グレーテスト ウエスタン エロンゲィション 内惑星(水星、金星)が、内合の後に太陽の西に最も離れて見える現象。明けの東空に見えます。 (星の)光度 コウド magnitude・マグニチュード 光の強さの程度。天体の場合は等級(magnitude)で表す。等級は、5等級の差が明るさの100倍になるよう定義されています。つまり6等星を100個集めると1等星の明るさとなります。光度1.0mなどと略記されます。 最大光度 サイダイコウド greatest brilliancy・グレーテスト ブリリアンシー 明るさが最大になる現象。特に明るさが−4.7等級にもなる金星について用いられます。金星は内合の前後36日、つまり太陽からの離角が39°になったとき、月齢5の月のように見え、最も明るくなります。 黄道 コウドウ ecliptic・イプリクティク 星空に対して、太陽が1年かかって一周する道筋。地球が太陽の周囲を公転する軌道面を天球に投影したもので、地球の赤道面に対して約23.4°傾いています。惑星などはほぼこの黄道の近くを運行します。 天の赤道 テンノセキドウ celestial equator・セレスチアル イクエーター 地球の赤道面を天球に投影したものです。毎日の日周運動は、天の赤道に平行に動きます。 赤経・赤緯 セッケイ・セキイ right ascension・declination・ライト アセンション・デクリネーション 地球上の位置を表す経度・緯度と同じように、天球上の位置を表す「赤道座標」では、赤経・赤緯を用いてその位置を表します。赤緯は天の赤道を赤緯0°とし、北へ+90°、南へ−90°の値をとります。赤経は角度ですが、一般に時間の単位で表し、春分点を0時とし東回りに24時で始点にもどります。「時」は英語で「hour」なので、12時を12hなどと表記します。1時間は15°です。 黄経・黄緯 コウケイ・コウイ longitude・latitude・ロングチュード・ラティチュード 天球上の位置を表す場合、太陽の通る道(黄道)を基準とする方法もあり、これを「黄道座標」といいます。黄道座標は、黄経・黄緯を用いてその位置を表します。黄緯は黄道を黄緯0°とし、北へ+90°、南へ−90°の値をとります。黄経は春分点を0°とし東回りに角度で表します。 月の位相 ツキノイソウ phases of the moon・フェイジズ オブ ザ ムーン 満ち欠けを繰り返す月の位相は、黄道座標で計算されます。月の朔・上弦・望・下弦は、それぞれ太陽を基点に月との黄経差0°・90°・180°・270°に対応します。
*惑星現象の起きる順序(左から右へ)と動き
○外惑星
合−西矩−留−衝−留−東矩−合
※衝を含む留から留の期間は逆行し、他は順行となります。地球が内側から外惑星を追い抜くため、逆行して見えます。
○内惑星
外合−東方最大離角−最大光度(金星)−留−内合−留−最大光度(金星)−西方最大離角−外合
※内合を含む留から留の期間は逆行し、他は順行となります。内合の頃は、内惑星が太陽とともに東へ移動する以上に、太陽の手前を西へと”文字通り”逆行します。
参考
・天文年鑑 2006年版: (株)誠文堂新光社
・天体位置表 平成19年: 海上保安庁
・天文学辞典 :鈴木敬信 地人書館
・他