ミニミニ解説(1)
木星と土星
2001年2月
木 星 と 土 星 ―― 牡牛座に光る2つの巨大惑星 ――
冬の夜空に高く昇る牡牛座に木星と土星が光っています。木星は約マイナス3等級の明るさで、まわりのどの星よりも明るく輝いています。木星のやや西には、0等級の土星がすこしひかえめに光っています。

木星と土星は「ガス・ジャイアント」とも呼ばれ、太陽系の惑星の中で大きさの1番と2番を占める巨大惑星です。木星は地球の直径の11倍以上の大きさです。その巨大さにもかかわらず、わずか10時間足らずで自転しています。
望遠鏡で見ると木星はその縞模様がよく見えるでしょう。また速い自転のため、東西にすこしふくれて見えます。タイミングがよければ南半球の巨大な渦巻き「大赤班」も見えます。
土星のみどころは、やはりその立派な環でしょう。土星の環は外側からA環、B環、C環と大別されています。一番明るいのはB環で、C環は半透明です。A環とB環の間を「カッシーニのすき間」といいます。この名は、1675年にそれを発見したフランスの天文学者カッシーニに由来します。
環の傾きが大きい近年は、環を観察する絶好のチャンスです。現在の土星は環の南側が見えています。約15年毎に土星を真横に見る状態になり、その際は環が見えなくなります。
昨年から今年始めにかけて土星、そして木星に続々と新しい衛星が発見されています。それまで木星には17個、土星には18個の衛星が知られていました。現在、木星には28個、土星には30個の衛星があるとされています。観測技術や画像解析の手法が進歩した成果でしょう。もっとも、簡単な望遠鏡で確認できるのは木星の4つのガリレオ衛星(4.6〜5.6等)と、土星をまわる太陽系第2の大きさの衛星タイタン(8.3等)くらいでしょう。タイタンは地球の月の約1.5倍もの直径を持っています。

上図は同じ倍率で2001年1月にビデオ撮影した木星と土星です。いずれも上が南です。木星は地球と太陽の距離(軌道半径)の約5.2倍のところを、土星は約9.6倍の軌道をめぐります。土星は木星より2倍くらい遠くなります。
それぞれの軌道を木星は約12年、土星は約30年でひとめぐりします。動きの速い木星は、およそ20年毎に土星を追い越していきます。去年の5月に木星は土星を追い越したばかりで、2つの惑星は今後その間隔を開いていきます。
現在木星は、アメリカの探査機ガリレオによって周回観測が行なわれています。ガリレオは1995年に木星に到達しています。一方土星には、探査機カッシーニが向っています。カッシーニは去年の年末に木星でスイングバイ(引力による加速)し、2004年7月に土星の周回軌道に到達する予定です。
○星図作成:ステラナビゲーター/株式会社アストロアーツ/株式会社アスキー
