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★月光天文台・企画展

  「火星と土星が共演!」  〔概要〕

       - 近くにアンタレス!! -
mat-
・さそり座付近に集まった火星と土星
                     4月8日 2:14
sat-0416 mars-0416
 ・土星       4月18日 ・火星       4月18日

・赤い火星が約2年ぶりに、5月31日、地球に近づきます。その近くには土星があり、
夏にかけて共演します。
 赤い火星と不思議な環の土星について紹介します。

タイトル:企画展「火星と土星が共演!」 -近くにアンタレス-
会  場:月光天文台
期  間:5月1日(日)~9月4日(日) 
      ▲休館:木曜 ・臨時休館:6月19日(日)
時  間:9:00~17:00
主  催:月光天文台
お問合せ:月光天文台 Tel.055-979-1428

                                〔以上〕


〔概要〕
 火星が2年ぶりに地球に接近します。またさそり座のアンタレスの近くを通過し、
赤い2つの星が夏の夜空で明るさを競います。
 近くには土星が光っています。不思議な環を持つ土星は、望遠鏡で楽しめます。

〔火星〕
 地球の軌道の一つ外側を回る、太陽系の内側から4番目の惑星です。大きさは地球
の直径の半分ほど、重さは約10分の1です。 地球の動きが比較的早いため、約2年
2ヶ月ごとに、内側を追い抜いてゆきます。今年がその年で、5月31日に最接近とな
りました。そのころの火星との距離は約0.5au(天文単位)でした。地球の軌道半径
が1.00au、火星のそれは1.52auなので、ちょうど平均的な距離、つまり中接近とな
ります。

 2年後の2018年には、7月31日が最接近となり、そのときは大接近となります。夏
の終わりごろに火星が接近すると大接近となりますが、夏の夜の黄道は低く、火星は
あまり空高く昇らないため、観測する場合、地球大気の影響を受けてしまいます。

 ★火星の探査
 火星には現在、アメリカの無人探査ローバー「キュリオシティ」が滞在しています。
大きさは普通乗用車くらい。キュリオシテイが「自撮り」した画像が、NASAにより、
いくつも公開されています。
 キュリオシテイは原子力電池で動いているため、太陽電池パネルはありません。現在
も稼働していて、リアルな火星の風景を送ってきています。

 ★火星の色
 火星の赤い色は、表面の鉄分が酸化した色といわれます。つまりサビですね。サビだら
けの星です。何故火星の表面に、そんなに鉄があったのでしょう。地球の鉄鋼床は、海中
で酸化された鉄が沈殿して形成されたといわれます。固体の惑星では鉄分が割合あったの
かもしれません。火星にはかつて水があったともいわれ、水が流れてできたような地形が
見られます。

 火星の赤い色は「火」の色とみなされ、古代には戦の神とみなされました。古代ローマ
では軍神マルスと呼ばれました。Marsとつづられ、英語風に発音すると「マーズ」となり
ます。戦闘的な国であった古代ローマは、1年の最初の月をこの軍神マルスにささげました。
これが「マルチウス」、英語のマーチです。古代ローマのカレンダーは、1年がマルチウス
(現在の3月)から始まっています。

 古代ギリシでも、火星は戦の神「アレス」と呼ばれました。ローマより先だったかも知れ
ません。夜空に赤く光るアレス(火星)に対抗するように、やはり明るく赤く光る星があり
ます。この星をアンチ・アレスとと呼んだのです。これがさそり座の赤い1等星アンタレスで
す。アンタレスというのはギリシア語なんですね。
 この火星が、アンタレスのあるさそり座の付近に光っています。星占い的にみると大変な年
なのかもしれません。でも考えてみると、火星の公転周期は約1.88年。つまりおよそ2年毎に
さそり座にめぐってくることになります。

 
〔土星〕
 土星は、太陽系の内側から6番目、大きさでは地球の約9.4倍、質量は95倍の巨大惑星です。
軌道半径は地球の約9.5倍と太陽から遠く、太陽からの受熱量は地球の100分の1ほどです。
 太陽系の中では、木星に次ぐ巨大惑星です。太陽を一回りするのに約30年もかかります。
 動きが遅いのが「落ち着いている」とみられたせいか、中国では「鎮星」つまり鎮めの星と
呼ばれました。何しろひと回りが30年なので、一つの星座に2、3年とどまることも珍しくあり
ません。

 土星の不思議は何といってもその立派な環です。望遠鏡の倍率を40倍以上にするとみられる
でしょう。(40倍では米粒ほどの印象ですが。)公転周期30年のうち、15年は環の北側、残り
の15年は環の南側が見えます。現在は環の北側が見えていて、今年から来年にかけて環が最も
傾いて(開いて)見えています。環を観察するチャンスです。!

 さてなぜ土星にだけ、こんな立派な環ができたのでしょう?細い環は、木星など、太陽系のガ
ス惑星にはみんなあることがわかっています。地上の望遠鏡で環がみえるのは土星だけです。宇
宙には無数の星がありますが、こんな立派な環を持つ星は他に見たことはありません(話に聞い
たことはありますが)。なぜ木星などには立派な環ができなかったのでしょう?
  不思議です!
 この不思議な土星の環を、観望会などで実際にご覧ください。
                        
 現在、土星にはNASAとESAの土星探査機カッシーニが、周回しながら観測をしています。
2017年の9月頃までだそうです。土星の衛星には窒素の大気を持つタイタンや、氷の表面の下に
海があるともいわれるエンケラドスなどがあります。興味が尽きませんね。

 上の方で土星の直径は地球の10倍で、重さは100倍、のようなことを書きました。体積は直径
の3乗で増えてゆくので、地球と同じ密度なら重さが1000倍になるわけですが、実際はその10分
の1ほど。地球の密度が約5.5なのに対し、土星のそれは0.7ほどです。水の密度が1.0なので、も
し土星を浮かべるほどの大きなプールがあれば、土星は浮かんでしまいます。
 ガスの割合が多いためでしょうが、なんとも不思議な惑星です。

                                    〔以上〕



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